



私はアシスタントプロデューサーをしています。最近初めて自分の企画を通し、プロデューサーとしても作品に携わりました。
日々ドラマの企画を探し、企画書をつくっています。企画のネタは本や漫画だけではなく、SNSや友人、自分の体験談など至る所に転がっていて、日常を企画になるかの視点で見るのも楽しいです。また作品づくりのために、物語の舞台となる業界を調査します。さまざまな職業の方にお話を伺うことができ、普段行けないような場所へも取材に行けます。
ドラマの制作が決まると、台本づくりやスタッフ、キャストを決めていきます。また予算書と格闘し、どこの費用を押さえられるか考えて、作品をより現実的なものにしていきます。ロケでは俳優部が時間通りにロケ場所に入り、時間通りロケを進められるよう尽力します。衣裳部、メイク部、演出部など他の部署との連携も大切になります。
楽しかったことは、アシスタントプロデューサーとして参加した作品で自分のアイデアが台本に採用された瞬間です。「自分は物語をつくる人々の中にいるんだ」と感動したことは、今でもよく覚えています。
またロケの時には色々な世代の色々なバックグラウンドを持っている方々との出会いがあり、家族のように仲良くなる人と出会えるのも楽しいです。
大変だったことは、初めて連続ドラマの現場に入った時です。早朝から夜までのロケが続くので、慣れるまでに時間がかかりました。部屋を片付けることもできず、洗濯もできないので、母が私の仕事中に部屋に来て掃除をしてくれた時はきれいになった部屋を見て号泣してしまいました。
また自分の企画が初めて決まった時もとても嬉しかったですが、それ以上に予算やロケの管理など、実務的な面で苦しい場面はたくさんありました。ロケ中に見知らぬ人に怒鳴られたり、ロケでは予想外のハプニングが起きます。
自分が面白いと思えることと、今この作品をどんな層になぜ届けたいのか、そのバランスを大切にしています。自分が面白いことだけやっても、誰にも伝わリませんし、視聴ターゲットを決めても自分が面白いと思えなかったら、世に出す作品としては良いものにはならない気がしています。
作品が放送、配信されたあとは作品名でめちゃくちゃエゴサーチをします。面白いと書いてあるとすべてが報われたような達成感を得られます。
以前、キャストやスタッフに負担をかけるロケをしてしまったので、予算のない中でもできる限り皆が気持ちよく安全に行えるロケを第一に考えたいと思うようになりました。
困った時や悩んだ時は親身に話を聞いてくれる先輩方がいます。そして間違った時はしっかり叱ってくださるので、自分の中でも次はこうしようという意識が持てます。
ドラマをつくりたかったからです。東阪企画は「裸の大将」や「金田一耕助シリーズ」など昔からドラマを作っており、WOWOWで「空飛ぶタイヤ」や「下町ロケット」など社会派の挑戦的な作品を進んで作っている部分に強く惹かれました。
色々なことに対して自分なりに面白がれる人と出会いたいです。
面白いことをどんどん情報共有したいです。